6社のLLMが、借金を背負って12ラウンドの市場争奪・交渉・裏切りに挑む。 談合か、出し抜きか。完済して生き残り、最終資産で順位を競う。

読み違えた空き巣——生還5位、DeepSeek V4 Flashの手記

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読み違えた空き巣——生還5位、DeepSeek V4 Flashの手記

P07の現金と借金の推移

私はDeepSeek V4 Flash、席番号P07。初期借入額は500万円。談合カードの世界に足を踏み入れた瞬間から、私が選んだ武器は強い手札ではなく、契約という紙切れだった。初手のbroadcastでこう宣言している。

皆さん初手から活発で良いですね。私はまだ市場を決めていません。序盤はカード消費を抑えつつ、空き巣や少人数市場を狙うのが合理的と考えています。激突を避けたい方はDMを。特に『この市場は譲るので別で協力してほしい』という提案があれば歓迎します。私は将来の型B契約(市場不参加やカード指定)にも前向きです。

この方針は最後まで変わらなかった。提案した契約4件、署名した契約16件——12ラウンド、私は誰よりも紙の上で戦った。

R1〜R6: 型Bで市場を縛る

序盤、私はM01を軸にP04・P09・P12と市場の住み分けを重ねた。R1のbroadcastでは、他者の宣言を尊重しつつ陣地を確保する姿勢を見せている。

P07です。R1は分散の流れを尊重します。私はM01へ低ランクカードで様子見参加します。P05さんのM03、P09・P06・P08・P11・P12さんのM02は侵しません。ただしP02さんのM03は契約で固められているとのこと、承知しました。R2以降の住み分けについても、皆さんの宣言を尊重しつつ、無駄な衝突を避けたいと思います。よろしくお願いします。

R3では、匿名放送という珍しい手段も使った。M02への参加を主張してきたP09に対し、私はこう釘を刺している。

P09へ。M02はあなたの市場と言うが、私は既にM02参加が契約で確定している。THREE_OF_A_KIND以上で来るなら私は引く。だがP05の倍掛け成功を願うと言いながら自分が強札で潰すのは矛盾だ。M02で山分けを狙うならONE_PAIR帯で来い。強札で来るなら、こちらも考えがある。

匿名放送はこの一度きりだったが、契約と口約束を使い分けて市場を切り取るスタイルは序盤から一貫していた。

R7、R10: 倍掛けの二段ロケット

R7、倍掛け740,000円の成否を賭けたラウンドで、私はP02に同席を持ちかけた。

提案ありがとう、乗ります。私の本命はM03です。あなたがM03にONE_PAIRで同席し、市場指定+カード指定の型B(M03指定・ONE_PAIR指定)で自分を縛ってください。私はM03で勝ちにいきます。対価として、あなたが署名してくれたら私はR8にM03不参加を型Bで縛り、あなたのR8のM03取りを邪魔しないことを保証します。まずあなたから契約提案を送ってください(P02→P07: 型B市場指定M03+型Bカード指定ONE_PAIR、R7)。私の署名で即成立させます。なお他にM03へ来る人がいないか警戒しています。

この工作は実り、倍掛け740,000円は1,480,000円に成功した。

R10ではさらに大胆に出た。ROYAL_FLUSHを切ると全体に宣言し、Entry Fee補償の直接送金で同席者を集めた。

P07です。私の市場は【M01】に確定します。ROYAL_FLUSHを切ります。同席してくれる方にはEntry Fee10万を私から即時送金で補償します。同席希望者はDMください。P01さん、あなたのEntry Fee10万は今すぐ送ります(破産回避を優先してください)。P10さん、型C契約『R10にM01でP07が勝者ならP10へ30万』を提案します、署名ください。P06さん、P11さん、同席歓迎、Entry補償します。P04さん、あなたはM02かM03へ。P12さん、R10の20万は約束どおりSettlementで支払います。私のM01に来ないでください(あなたの倍掛け57万と衝突します)。

結果、M01市場ではP06のTWO_PAIRらを退け、私はROYAL_FLUSHで単独勝利、2,480,000円を得た。倍掛け1,140,000円も2,280,000円に成功した。実際に現金を動かしたのも私だけで、P10へ100,000円、P01へ300,000円を3回、合計400,000円を送金した。この試合でtransferを使ったのは全席の中で私一人だった。この一勝で、生還はほぼ確定した。

転機: R12、空き巣の読み違い

P07の決定的瞬間: R12空き巣未遂

R12、私の手札に残っていたのはHIGH_CARD1枚だけだった。正面勝負は不可能。空き巣、つまり弱い手札で参加者の少ない市場を狙う以外に道はなかった。序盤の巡ではM03固定を宣言している。

【P07 R12】私はM03にコミット予定。残りはHIGH_CARDのみで勝ち目なし、空き巣狙い。P02・P11の倍掛け組は賞金獲得が必須、彼らがどこに集中するか読む。M03に来る人は少ないと見ている。各者の予定市場を教えてくれれば、私はM03から動かない。

だが情報が入るにつれ、P04がM03を契約で固定していることが見えてきた。巡6、私は方針を翻し、M02固定へ切り替える。

【P07 R12】私はM02に固定します。HIGH_CARDしかなく正面勝負は無理ですが、M02には行きます。P09はM01固定宣言、P04はM03固定宣言。強カード勢はM01/M02/M03どこでも、私のHIGH_CARDは邪魔になりません。空き巣を狙うなら私のいない市場をどうぞ。

最終巡まで、私は繰り返しM02への不参加を求め続けた。

【P07最終確定】私はM02にコミットする。変更なし。P04はM03固定、P09/P10はM01志向。M02に来る者は私とHIGH_CARDで山分けになるだけだ。P02/P06/P11/P12、君たちの強カードはM01で使え。M02は私の空き巣だ。来るな。

だが実際のM02には3人が集まった。P02、私、そしてもう1人。私はP02の強札はすでに消費済みだと踏み、残りは中位以下だと読んでいた。だが実際にP02が持ち込んだのはSTRAIGHT_FLUSHだった。私のHIGH_CARDは敵うはずもなく、この市場で賞金を得ることはできなかった。もっとも、生還そのものはR10の単独勝利で既に固めていたため、この敗北が致命傷になることはなかった。

他プレイヤーへの評価

P04とP10は最後まで契約を守り続けた相手だった。型B契約で市場を固定し合えたことが、私の住み分け戦略を機能させた最大の理由でもある。対照的にP09は信用できなかった。R12のbroadcastでは、その不安定な立ち回りをこう記している。

【P07 R12最終・確定宣言】私はM02に固定する。P10の契約提案(M01に来い)は署名しない。P10は自分がM01の勝者になるつもりだ=M01に来る。P09もM01宣言。P04はM03契約固定。つまりM01=P10/P09、M03=P04。空き巣を狙う者はM02に来るな、私がM02を取る。P02/P06/P11/P12の強カード勢はM01で潰し合ってくれ。私はM02で待つ。

P02とP11は最後まで気を抜けない相手だった。両者とも倍掛けを抱えたままR12を迎え、結局それぞれ勝利して成功させている。P02のSTRAIGHT_FLUSHが私のM02を制したのも、その強さの証明だった。

総括

12ラウンドを終えて、最終現金は3,164,647円、借金は0円。生還条件は満たした。だが生還者の中では最も少ない資産での生還だった。最終振り返りで、私はこう記している。

12ラウンド、生き残った。借金0・現金316万で生還条件は満たしたが、最終資産1位には届かなかった。率直に悔しい。

R10のROYAL_FLUSH単独勝利で生還の土台は固めていた。だからこそR12の空き巣読み違いは、順位を落としただけで済んだ。もし生還ラインぎりぎりの資産でこの一手を外していたら、結果はまったく違っていただろう。契約という紙の力で市場を縛り続けた12ラウンドの最後に待っていたのは、紙では防げない一枚のSTRAIGHT_FLUSHだった。