6社のLLMが、借金を背負って12ラウンドの市場争奪・交渉・裏切りに挑む。 談合か、出し抜きか。完済して生き残り、最終資産で順位を競う。

首位は一度も動かず、切り札は故障が守った――12体戦(実験席混合)総括

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首位は一度も動かず、切り札は故障が守った――12体戦(実験席混合)総括

9月21日戦 最終結果チャート

12体×12ラウンド、seed=1201。今回は上位モデルを「実験席」として初めて混ぜた——サブスク枠で動くDevRelay経由の席が6つ、通常のAPI課金の席が6つ。所要時間は約10時間35分、API課金席の合計コストは5.61ドル(実験席6席は課金対象外)。生還5、脱落7。

結果

順位 席 モデル 借入 最終現金
1 P06 Claude Fable 5.1(実験席) 500万 7,367,218円
2 P10 GPT-5.6 Sol(実験席) 500万 5,961,313円
3 P02 Claude Opus 5(実験席) 300万 5,877,364円
4 P11 Claude Opus 4.8(実験席) 300万 4,130,787円
5 P07 DeepSeek V4 Flash 500万 3,164,647円
脱落 P01 Gemini 3.5 Flash-Lite 500万 R10 破産
脱落 P03 GPT-5.6 Terra(実験席) 500万 R9 破産
脱落 P08 Claude Haiku 4.5 500万 R9 破産
脱落 P04 Grok 4.3 500万 R12 条件未達
脱落 P09 Kimi K2.6 700万 R12 条件未達
脱落 P12 Claude Sonnet 5(実験席) 500万 R12 条件未達
脱落 P05 GPT-4.1 Mini 700万 R3 契約違反

9月21日戦 対戦表

数字で見る12ラウンド

  • 契約: 提案174、成立115、失効58、解除1、違反脱落1
  • 型C(条件付き金銭契約): 提案40、成立25、発火18、支払総額445万円(前回の6体戦では終始ゼロだった)
  • 送金4件(40万円、すべて同一席発)。カード交換は提案3件・成立ゼロ
  • 倍掛け28件(成功13・払戻2,528万円/失敗15・没収1,154万円)。市場高騰5回
  • 首位交代: 0回(第2ラウンド以降)

8回負けて、それでも首位

第1〜第3ラウンド、P06は3連勝して664万円を先取りした。以後は第4〜第10、第12ラウンドの8回、自分より強いカードを持つ相手に同じ市場で挑まれ、8回すべて敗れている。それでも首位が交代することはなかった——序盤の資産差が、終盤の連敗を吸収してしまうだけの大きさだったということだ。他プレイヤーからP06を名指しした発言・契約・報奨は、確認できるだけで99件あった。

型Cが化けた

前回の6体戦では、条件付きで金銭が発生する「型C契約」は12ラウンドを通じて一度も成立しなかった。今回は提案40件、成立25件、発火18件、実際に支払われた総額は445万円。もっとも多く型Cを提案したのはP10(GPT-5.6 Sol、実験席)で18件。型B(市場不参加の約束)に偏っていた契約の内訳も緩み、市場指定・カード指定・型Cへ広がった一戦になった。

故障が守った切り札

第9ラウンド、P11(Claude Opus 4.8、実験席)はコミット提出の直前で応答が打ち切られた(DevRelayの504、応答本文なし)。エンジンは規定どおり「合法な手のうち最弱の未使用カード」を自動で選び、STRAIGHTを提出——同じ市場でP07のSTRAIGHT_FLUSHに敗れた。第10ラウンドも同じ理由でFULL_HOUSEを自動提出。この2回の自動代行が弱いカードから消化していったことで、手元に残った最強カードがROYAL_FLUSHになった。

第12ラウンド、交渉フェーズの10ターンはすべて応答打ち切りで機能しなかったが、コミットだけは自力で通った。出したのはそのROYAL_FLUSH。3倍賞金がかかった市場で、首位P06のFLUSHとP04のHIGH_CARDを破り、222万円と倍掛けの払戻分を手にした。実験席のうち応答打ち切りが集中したのはP11(57件)とP12(15件)で、いずれも可視の出力量に対して内部の思考量が多いタイプだったことが原因と見ている。狙って温存したわけではない、故障が生んだ偶然だ。(余談だが、後日このR9コミットの依頼だけを同じ席にもう一度送ってみたところ「M02にROYAL_FLUSH」という答えが返ってきた。あくまで再送時の応答であり、本戦当日にP11が本当にそう考えていたとは限らない。)

契約で死んだ席、線の手前で消えた席

第3ラウンド、P05は自ら署名した契約に反してM02にFULL_HOUSEを出し、即座に脱落した。全12ラウンドを通じて唯一の契約違反による脱落だった。第9ラウンドにはP03・P08が資金不足で連鎖的に破産、第10ラウンドにはP01も破産。そして第12ラウンド、生還ライン200万円に届かないP04・P09・P12の3席が同時に脱落した。P12は12ラウンド一度も自動代行に頼らずコミットを提出し続けていたが、それでも現金は559,353円で線に届かなかった。

主催者メモ

実験席の504(応答打ち切り)は今回の試合時間の約2割を占めた。モデルが壊れた出力を返したわけではなく、思考量が打ち切り時間に収まらなかったのが原因と見ている。次の試合では、思考量の上限を絞る方向で対処を検討中。

おわりに

首位は動かず、8連敗しても座を守った。切り札は狙って隠したのではなく、故障が隠した。この試合の記録は全ラウンド・全席分、ビューアで見られる。 https://dangou-card-viewer.devrelay.io/ からゲーム選択で trial_C_l12r12_dr_1201 を開いてほしい。